Episode.5 富士24時間レースでのエピソード

MAZDA SPIRIT RACING TEAM
ディーラーメカニックの挑戦

Episode.5 富士24時間レースでのエピソード

2022年の富士24時間レース。
MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio conceptはトラブルに見舞われ、レース前に1度、レース中は土曜の夜にもミッションの交換作業を余儀なくされ、心配していた3回目のトラブルが日曜の明け方に発生しました。

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2022年の富士24時間レース。
MAZDA SPIRIT RACING MAZDA2 Bio conceptはトラブルに見舞われ、レース前に1度、レース中は土曜の夜にもミッションの交換作業を余儀なくされ、心配していた3回目のトラブルが日曜の明け方に発生しました。

3回目の交換作業・・・。これ以上ミッションの予備はなく、温存するためピットにクルマを留めておくか、移動用のノーマル車から、ミッションを降ろして予備として準備をしてクルマを走らせ続けるかの、選択を迫られました。
これまで3度の交換によるメカニックの疲労や追加作業を考慮し、チーム内の意見は温存策が大勢。

一方、メカニック側の意見も求められたチーフの舛田は、メカニック全員との話し合いを持ちました。

富士24時間レースでのエピソード

「残り時間があるのに、諦めたくはない」
「作業するのは想定内。自分たちは、そのためにここにいる」
「何度でも直して、最後まで走らせたい」
「自分たちにできることは、すべてやり切りたい」

メカニックたちの意見は、全員一致で「走らせ続けたい」。

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舛田はチーム監督に、そのことを伝えます。
広島マツダHM RACERSが持っていたガソリン車用のケースに、まだ使える中古のギアをメカニックが組み上げるという第3の選択肢により、予備のミッションが完成。
結果、クルマはコース上を走り続けました。

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レース結果は、残念ながら24時間まで残り1時間20分、記録は487周でアクシデントによりリタイアとなりました。

それでも、3回目のミッション交換から半日ほどを、敢えて走り続けた背景。
そこには、決して諦めることなく1分でも1秒でも1周でも多く走らせたいという、「共に挑む」メカニックたちの熱い魂こそが原動力となっていました。
そのメカニックたちの姿に、ドライバーやチームスタッフの目には涙がありました。